語彙ログ。

言葉の意味や語源の覚え書き

目・眼の用語集

【一眼(いちがん)】
一つの眼。片方の眼。
=かため
=独眼
=隻眼。

【一見(いっけん)】
ひととおり見ること。ちらっと見ること。

【一瞥(いちべつ)】
流し目に見ること。ちらと見ること。

【一望(いちぼう)】
一目に見渡すこと。
=一眸(いちぼう)

【窺う(うかがう)】
覗いて様子を見る。そっと様子をさぐる。
ひそかにつけ入るすきをねらう。

【薄目(うすめ)】
まぶたを細く少しあけた目。

【上目(うわめ)】
顔を伏せたままひとみだけを上へ向けること。

【上目遣い(うわめづかい)】
顔を伏せ加減にしてひとみだけ上へ向けて人を見る目つき。

【垣間見る(かいまみる)】
物の透き間からこっそりとのぞき見る。

【片目(かため)】
片方の目。片方の目が見えないこと。

【眼前(がんぜん)】
目の前。まのあたり。目前。
明らかなこと。確かなこと。明白。

【義眼(ぎがん)】
入れ目。

【凝視(ぎょうし)】
目をこらしてじっと見つめること。

【黒目・黒眼(くろめ)】
眼球の中央の黒い部分。黒玉。くろまなこ。くろめだま。

【黒目勝ち(くろめがち)】
黒目が、白目に比して大きいこと。

【見学(けんがく)】
実地に見て知識を得ること。

【座視(ざし)】
そばで見ているだけで、関与しようとしないこと。傍観。

【サングラス】
強い日光の直射を防ぐための色ガラスのめがね。日よけめがね。

【視界(しかい)】
見わたせる範囲。固定した眼または光学器械で見得る範囲。視野。

【視線(しせん)】
目が見ている方向。外界の光点と網膜上にあるこれの像とを連ねた直線。視軸。

【視野(しや)】
眼を動かさずに知覚できる周辺視の範囲。

【衆目(しゅうもく)】
多くの人の目。多くの人の観察・評価・判断。

【熟視(じゅくし)】
じっと見つめること。つらつらみること。

【視力(しりょく)】
眼で二点を区別し得る能力。区別し得る二点間の最小距離を測り、それを視角で表し、その視角の逆数に比例する値を視力とする。

【白目・白眼(しろめ)】
眼球の、虹彩と瞳孔とを除いた白い部分。しろまなこ。しろめだま。

【白目で見る(しろめでみる)】
冷やかに見る。

【心眼(しんがん)】
物事の真相や要点をはっきり見分ける鋭い心の働き。しんげん。

【隻眼(せきがん)】
一つの眼。独眼。

【双眼(そうがん)】
左右両方の眼。両眼。

【双眼鏡(そうがんきょう)】
二個の望遠鏡の光軸を平行に並べ、両眼で同時に遠景を拡大して見る光学器械。

【他見(たけん)】
他人に見せること。他人が見ること。

【立見(たちみ)】
立って見物すること。

【近目(ちかめ)】
きんがん。近視。また、近視の人。

【注視(ちゅうし)】
視力を集中して見つめること。注目。

【注目(ちゅうもく)】
目をそそぐこと。みつめること。また、注意を向けること。関心を寄せること。

【眺望(ちょうぼう)】
遠く見渡すこと。見渡したながめ。みはらし。

【直視(ちょくし)】
目をそらさず、まっすぐに見つめること。また、物事の本当の姿を正しく見つめること。

【付け睫毛(つけまつげ)】
化粧・仮装用の人口の睫毛。

【敵視(てきし)】
相手を敵とみなすこと。敵と見て憎むこと。

【展望(てんぼう)】
(遠くの景色や広く社会の出来事などを)ながめ見渡すこと。また、見渡したながめ。

【透視(とうし)】
すかして見ること。

【盗視(とうし)】
ぬすみ見ること。

【遠見(とおみ)】
遠くを見渡すこと。また、遠くから見ること。

【遠目(とおめ)】
遠方から見ること。遠望。
遠方の物がよく見える眼。遠視。

【遠眼鏡(とおめがね)】
遠方の物が明らかに見える眼鏡、すなわち望遠鏡・双眼鏡。

【流し目(ながしめ)】
顔をその方に向けずに、ひとみを横に寄せて見ること。また、その目つき。横目。流眄(りゅうべん)。

【眺め(ながめ)】
ながめること。つくづくとみつめて物思いにふけること。
見渡すこと。遠くのぞむこと。また、見渡したおもむき。眺望。けしき。

【眺め明す(ながめあかす)】
眺めながら夜をあかす。物思いにふけって夜をあかす。

【眺め出す(ながめいだす)】
物思いがちに内から外を見やる。

【眺め入る(ながめいる)】
つくづくと眺める。見つめて物思いをする。

【眺め暮す(ながめくらす)】
眺めながら日を暮す。物思いながら日を暮す。

【眺め遣る(ながめやる)】
遠くを見やる。眺め渡す。見はらす。

【眺める(ながめる)】
つくづく見守る。物思いなどしながら一ヵ所を長いあいだ見ている。
見渡す。遠くのぞむ。

【涙・涕・泪(なみだ)】
眼球の上外側の涙腺から分泌される液体。目汁。

【肉眼(にくがん)】
肉体にそなわっている眼球。
眼鏡・望遠鏡などを用いない生来のままの視力。

【覗き見(のぞきみ)】
(本来見るべきでないものを)隙間などからこっそり見ること。

【覗く(のぞく)】
間を隔てる障害をとりのけて見る。小さな隙間や穴などを通して様子をうかがう。かいまみる。

【傍目(はため)】
当事者以外の者の観察。よそめ。

【万目(ばんもく)】
多くの人の目。多くの人の見る所。衆目。まんもく。

【瞳・眸(ひとみ)】
目の玉のなかの黒い部分。瞳孔。

【瞳を凝らす(ひとみをこらす)】
じっと見つめる。凝視する。

【人目(ひとめ)】
他人が見ていること。他人の見る目。世間の人の目。
=衆目

【伏し目(ふしめ)】
目を伏せて視線を下の方に向けること。うつむいて見ること。

【碧眼(へきがん)】
あおい色の目。欧米人の目。転じて、欧米人。

【細目(ほそめ)】
細く開いた目。

【睫毛(まつげ)】
まぶたのふちにある毛。

【眼(まなこ)】
黒眼。めだま。眼球。目。
見ること、また見る目。眼界。眼識。

【眼居(まなこい)】
物を見る目のさま。まなざし。目つき。

【眼差(まなこざし)】
=眼居(まなこい)

【眼縁(まなぶち)】
目の縁の意。
=まぶち

【目差・眼指(まなざし)】
目の表情。目つき。まなこざし。

【まのあたり】
目の前。眼前。
人づてでないこと。直接。

【瞬き(まばたき)】
まばたくこと。またたき。

【目深(まぶか)】
目の隠れるほど深くかぶるさま。めぶか。

【目伏し(まぶし)】
目つき。まなざし。

【眩しい(まぶしい)】
光が強く輝いてまともに見ることができない。
また、まばゆいまでに美しい。

【目蓋・瞼(まぶた)】
目の蓋の意。眼球の表面をおおって開閉する皮膚のひだ。まなぶた。眼瞼(がんけん)。

【目縁(まぶち)】
目のふち。まなぶち。

【満目(まんもく)】
目のとどく限り。見わたすかぎり。

【見(み)】
見ること。

【見出づ(みいず)】
見つけ出す。見出す。

【見出す(みいだす)】
外の方を見る。見やる。眺めやる。

【見入る(みいる)】
じっと見る。見つめる。見とれる。

【見受ける(みうける)】
見てとる。見て判断する。

【見失う(みうしなう)】
今まで見えていたものが見えなくなる。

【見え隠れ(みえがくれ)】
見えたり隠れたりすること。隠見。

【見え交す(みえかわす)】
互いに相手に見られる。顔を見合せる。

【見え透く(みえすく)】
底までとおって見える。内まで透いて見える。

【見え難い(みえにくい)】
見ることが困難だ。見にくい。
見られるのがきまりわるい。

【見え分る(みえわかる)】
見わけられる。

【見え分く(みえわく)】
見分けがつく。

【見置く(みおく)】
様子などを前もって見る。見定める。
とりはからっておく。
見捨てておく。残し置く。

【見送り(みおくり)】
去って行く人の後ろ姿を見つめる。
人の旅立ちを送る。

【見落す(みおとす)】
目を通しながら気づかないで過す。看過する。
軽蔑する。見くだす。

【見覚え(みおぼえ)】
見た記憶があること。見知っていること。

【見覚える(みおぼえる)】
前に見て記憶している。見知っている。

【見及ぶ(みおよぶ)】
見ることができる。目がとどく。

【見下ろす(みおろす)】
高所から下の方を見る。俯瞰する。
見下げる。あなどる。見くだす。

【見返す(みかえす)】
後ろを振りむいて見る。かえりみる。
人から見られたのに対し、こちらからも見る。
いま一度見なおす。くり返して見る。

【見返る(みかえる)】
後ろを振りむいて見る。みかえす。
かえりみる。心にかける。世話をする。

【見変える(みかえる)】
いままでとは違う別の見方をする。また、別のものを見る。
他のものに心を移す。特に、他の人に心を移す。

【見掛ける(みかける)】
目にかける。目をとめて見る。みとめる。
偶然見る。たまたま目に入る。

【見がてり(みがてり)】
見ながら。みがてら。

【見苦しい(みぐるしい)】
見るにたえない。みにくい。みっともない。
ものを見るのに困難である。見づらい。

【見知る(みしる)】
見て知る。気がつく。

【見捨てる(みすてる)】
見てほうっておく。
捨ててかえりみない。見はなす。関係を絶つ。
=見棄てる

【見損う(みそこなう)】
見あやまる。見まちがう。見損じる。
評価をあやまる。
見る機会をのがす。みはずす。

【見出す(みだす)】
見はじめる。
見てさがしだす。みつけ出す。発見する。

【見立て(みたて)】
見た感じ。みばえ。

【見尽す(みつくす)】
十分に見る。全部見る。見終る。

【見詰める(みつめる)】
視線をはずさず、その物に見入る。じっと見つづける。凝視する。

【見通す(みとおす)】
始めから終りまで目を通す。
さえぎられずに遠くまで一目に見渡す。

【見咎める(みとがめる)】
見て咎める。見て非難し、または問い責める。
見つける。見て気づく。

【見所(みどころ)】
見る価値のあるところ。
将来の望み。みこみ。
見分ける点。めじるし。

【見届ける(みとどける)】
終りまで見きわめる。見てたしかめる。

【見流す(みながす)】
見ても気にとめない。見すごす。

【見習う(みならう)】
見て真似をする。見て覚える。まなぶ。
=見倣う

【見逃す(みのがす)】
見ても気づかずにすごす。ある機会に対応せずにすます。見おとす。
気がついていながらそのままにしておく。大目に見る。

【見残す(みのこす)】
全部を見てしまわず一部を残す。

【見映え(みばえ)】
外から見て立派なこと。みばのよいこと。
=見栄え

【見果てる(みはてる)】
見終る。最後まで見る。残らず見る。

【見放す(みはなす)】
みきりをつけ従来の関係を絶つ。見捨てる。見限る。

【見晴らす(みはらす)】
広く見渡す。遠く眺める。

【見はるかす(みはるかす)】
遥かに見渡す。見晴らす。

【見回す(みまわす)】
あたりをぐるりと見る。方々を見る。

【見真似(みまね)】
見てまねること。

【見守る(みまもる)】
見て番をする。事が起きないように注意して見る。
じっと見つめる。熟視する。

【見向く(みむく)】
その方を向いて見る。ふりむく。

【見物(みもの)】
見るねうちのあるもの。見てすばらしく感ずるもの。
見物(けんぶつ)すること。傍から見ること。

【見漏らす(みもらす)】
みおとす。

【見易い(みやすい)】
見苦しくない。めやすし。
見るのがたやすい。
道筋がはっきりしていてわかりやすい。

【見る(みる)】
目によって物事の存在や動きを認識する。

【見忘れる(みわすれる)】
前に見たことを忘れる。
見ることを忘れる。

【見渡す(みわたす)】
遠く広く望み見る。

【見分く(みわく)】
見て区別する。見分ける。

【見辛い(みづらい)】
見るのがつらい。見るに堪えない。見にくい。

【目・眼(め)】
物を見る働きをする所。視覚器官の通称。

【目垢(めあか)】
めやに。

【目新しい(めあたらしい)】
見て新しいと思われる。見て珍しい。新奇である。

【目当て(めあて)】
目をつけて見る所。心中でめざしている所。ねらい。あてど。目的。

【目色(めいろ)】
目の色。眼光。目つき。

【目移り(めうつり)】
つい他のものの方へ心がひかれてそちらに視線が移ること。

【目顔(めがお)】
人の見ること。見る目。人目。

【目隠し(めかくし)】
布切れなどで目をおおうこと。また、その布。まがくし。

【目頭(めがしら)】
目の鼻に近い方の端。

【目かち(めかち)】
一方の目が見えないこと。片目。めっかち。

【眼鏡(めがね)】
遠視・近視・乱視・老眼などの不完全な視力を調整し、または光線が強く入るのを防ぐため目にかける凹または凸レンズ、あるいは単なる色ガラスの器具。

【めくじら】
目の端。目角。めくじり。

【目癖(めくせ)】
目のくせ。一癖ある目つき。

【めくばせ】
目つきで知らせること。
=目交(めまぜ)
=目弾(めはじき)

【目配り(めくばり)】
よく注意して、必要なところに落ちなく目を行きとどかせること。

【目凹(めくぼ)】
目のくぼんでいるところ。また、その人。

【目比べ(めくらべ)】
にらみあうこと。にらみあい。

【目眩まし(めくらまし)】
相手の目を一瞬見えなくさせること。相手の目をあざむくこと。また、その方法。

【眩む(めくらむ)】
目がくらむ。めくるめく。

【目眩く(めくるめく)】
目がくるめく。目がくらむ。

【目先(めさき)】
目の前。眼前。
その場。当座。
ちょっとした先の見通し。

【目差す(めざす)】
めあてとしてその方を見る。目標とする。めがける。ねらう。
=目指し

【目敏(めざと)】
めざといこと。

【目敏い(めざとい)】
見つけることが早い。目早い。

【目覚め(めざめ)】
眠りから覚めること。また、その時。

【目障り(めざわり)】
ものを見るのに邪魔になること。また、そのもの。
見て不愉快に感ずること。また、そのもの。

【目路(めじ)】
目で見通せる範囲。眼界。

【盲(めしい)】
視力を失っていること。また、その人。

【目尻(めじり)】
目の外側に当る方の端。まなじり。

【目汁(めしる)】
涙のこと。

【目印・目標(めじるし)】
見つけるためのしるし。見覚えのためのしるし。めあて。もくひょう。

【目線(めせん)】
視線。もと、映画・演劇・テレビ界の語。

【目立つ(めだつ)】
いちじるしく人目をひく。きわだって見える。

【目玉(めだま)】
まなこ。目の玉。眼球。

【目玉が飛び出る(めだまがとびでる)】
ひどく叱られるさまの形容。
値段がひどく高いのに驚く形容。目の玉が飛び出る。

【目付き(めつき)】
物を見る時の目の様子。目づかい。まなざし。

【目褄(めづま)】
人の見る目。

【目処(めど)】
目指すところ。めあて。だいたいの見当。目標。

【目無し(めなし)】
目のないこと。目を隠していること。

【目並ぶ(めならぶ)】
多くの人の目で見る。見くらべる。熟視する。

【目馴れる(めなれる)】
見慣れる。

【目弾き(めはじき)】
まばたき。めくばせ。

【めばち】
眼のふちにできる腫物。ものもらい。

【目早(めはや)】
目ばやいこと。

【目細(めぼそ)】
目の細いこと。また、その人。

【目見せ(めみせ)】
めかけ。

【目元・目許(めもと)】
目のあたり。目つき。

【盲目(もうもく)】
目が見えないこと。物事の弁別がつかないこと。

【目前(もくぜん)】
目の前。すぐ近く。眼前。(時間的に)間近に迫った将来。

【物見(ものみ)】
物事を見ること。見物。

【横目(よこめ)】
顔を前に向けたまま横を見ること。また、そのめつき。ながしめ。

【余所目(よそめ)】
よそながら見ること。見るともなしに見ること。

【良目(よめ)】
見た目のよいさま。

【夜目(よめ)】
夜、暗い中で見ること。

【裸眼(らがん)】
眼鏡を使わないで物を見る時の目。多く、視力をいう時に用いる語。

【乱視(らんし)】
眼の角膜その他の屈折面が、縦横の方向でその湾曲度を異にする結果、物体がゆがんだり二重に見えたりすること。

【両目(りょうめ)】
両方の目。両眼(りょうがん)。

【老眼(ろうがん)】
老人の眼。年をとって近距離の物が見にくくなること。水晶体の弾力の欠乏により眼の調節ができなくなるために起る。老視。

【老眼鏡(ろうがんきょう)】
老眼の補正に用いる、普通は凸レンズのめがね。

【脇見・傍視(わきみ)】
見るべき方向を見ないで、よそを見ること。よそみ。わきめ。

【脇目(わきめ)】
目をわきにそらすこと。わき見。よそ見。