語彙ログ。

言葉の意味や語源の覚え書き

副詞(心情)用語集

【危な危な(あぶなあぶな)】
あぶないと思いながら。おそるおそる。

【危なく(あぶなく)】
もう少しのところで最悪の事態となるところであったさま。まかりまちがえば。あやうく。
やっとのところで。かろうじて。

【あわや】
もう少しで危難が起こりそうなさま。今にも。あやうく。すんでのところで。

【あんぐり】
驚いたり、あきれたりして、口を大きくあけたようす。

【案の定(あんのじょう)】
思ったとおり。多く好ましくない物事について用いる。

【一心に(いっしんに)】
心をこめて。一生懸命に。

【命辛辛(いのちからがら)】
辛うじて命だけは失わずに。やっとのことで。

【否とも(いやとも)】
いやが応でも。

【浮かり(うかり)】
「うっかり」に同じ。

【浮かりひょん(うかりひょん)】
うっかり。ぽかん。

【転(うたた)】
状態がどんどん進行してはなはだしくなるさまをいう。いよいよ。ますます。
(多く「うたたある」の形で)ある状態が普通でないことに心を動かされる意を表す。
非常に。はなはだしく。
いよいよ。一層。
嫌な気を起こさせるように。

【転(うたて)】
事態や心情が意志に関係なく移り進んでしまうさまを表す語。
ますます。ひどく。いよいよはなはだしく。
嫌なことに。嘆かわしいことに。
普通でなく。

【笑み笑み(えみえみ)】
笑うさま。にたにた。にやにや。

【えらえらに】
笑い楽しむさま。にこにこと。

【おおなおおな】
ほかの事を考えずに。余念なく。真剣に。
思慮もなく。うっかりと。
あっさりと。簡単に。

【惜しくも(おしくも)】
惜しいことに。

【恐る恐る(おそるおそる)】
こわがりながら。びくびくしながら。こわごわ。
恐れはばかりながら。

【恐れ乍ら(おそれながら)】
失礼ではあるが。恐れ多いことであるが。

【落ち落ち(おちおち)】
(多く下に打ち消しの語を伴って)落ち着いているさま。安心して。

【おめおめ】
恥や不名誉に甘んじているさま。また、恥とも思わず平然としているさま。のめのめ。

【がくり】
(多く「と」を伴って)急に折れたり、曲がったり、衰えたりするさま。がっくり。がくっ。

【俄然(がぜん)】
状態などが今までとは急に変わるさま。にわかに。突然。急に。

【ぎくり】
(多く「と」を伴って)不意なことに驚くさま。

【きなきな】
思い悩むさま。心配するさま。くよくよ。

【きゃっきゃっ】
女性や子供などが喜びまたは戯れ騒ぐときの声を表す語。きゃあきゃあ。

【ぎゃふん】
(多く「と」を伴って)言い込められて言葉も出ないさま。

【きやり】
(多く「と」を伴って)胸などが鋭く痛むさま。また、神経にさわるさま。

【きゅんと】
特別な感慨や気持ちの高まりで、胸がしめつけられるような感じがするさま。

【恐恐(きょうきょう)】
恐れかしこまるさま。おそるおそる。

【くすくす】
しのび笑いをするさま。くつくつ。
こっそりと何かをするさま。また、こそこそした性格をいう語。

【くすっと】
「くすりと」に同じ。

【くすりと】
我慢や遠慮をしていた笑いが、思わずもれるさま。

【くっくっと】
こみあげるように笑うさま。くつくつ。

【くっと】
笑いをこらえようとして、こらえきれずに笑ってしまうさま。
力を入れて一気に行うさま。
すべて。すっかり。

【暗暗と(くれぐれと)】
心が暗く、悲しみにしずんでいるさま。暗い気持ちで。
難渋して行くさま。苦労して。

【けらけら】
かん高い声で笑うさま。

【げらげら】
しまりなく大声で笑うさま。

【乞い願わくは(こいねがわくは)】
頼み事や願い事をするときなどに使う語。なにとぞ。お願いだから。

【心一杯(こころいっぱい)】
心のかぎり。精一杯。思う存分。

【心置き無く(こころおきなく)】
他者に対して気兼ねしないさま。遠慮なく。
心に心配事や不安がないさま。安心して。

【心から(こころから・しんから)】
建て前ではなく、ほんとうにそう思っているさま。心の底から。心より。
自分の意志で。心より。

【心して(こころして)】
十分な心構えを持って物事を行うさま。十分注意を払って。

【心づから(こころずから)】
自分の心から。自分の意志で。自発的に。

【心密かに(こころひそかに)】
口には出さずに自分の心の中だけで思うさま。

【心より(こころより)】
「心から」の改まった言い方。心の底から。
自分の心で。自発的に。

【好んで(このんで)】
自分から進んで行うさま。望んで。
気に入ってしばしば行うさま。よく。

【怖怖(こわごわ)】
こわがりながら物事を行うさま。おそるおそる。びくびく。

【じいんと】
感動や痛みのため、体がしびれるように感じるさま。

【しょぎしょぎ】
喜びや期待で心が奮い立つさま。心がはずんで、動作に活気があるさま。

【知らず識らず(しらずしらず)】
自分でそれと意識しないうちに物事が進行するさま。無意識の間に。知らないうちに。

【しんめり】
「しんみり」に同じ。

【切に(せつに)】
心に強く思うさま。心から。

【忙忙(せわせわ)】
心の落ち着かないさま。せかせか。

【ぞうぞう】
体が震えるさま。寒けがするさま。ぞくぞく。

【つっぽり】
ひとりしょんぼりしているさま。

【手一杯(ていっぱい)】
それ以上のことをする余裕がないさま。それだけで限度であるさま。
自分の思うままにするさま。

【恬として(てんとして)】
少しも気にかけないさま。平然として。多く下に打ち消しの語を伴って用いる。

【どぎどぎ】
うろたえあわてるさま。どぎまぎ。

【どきり】
(多く「と」を伴って)「どきん」に同じ。

【どきん】
(多く「と」を伴って)驚き・恐れ・喜びなどのために、急に動悸が激しくなるさま。どきり。

【とつかわ】
せかせかするさま。急ぎあわてるさま。

【とっぱくさ】
「とっぱさっぱ」に同じ。

【とほん】
気ぬけしたさま。ぼんやり。ぼうぜん。

【とろん】
(多く「と」を伴って)眠気や酒の酔いなどで、目つきがぼんやりしているさま。

【とわかわ】
あわてるさま。せかせか。とっぱかわ。

【泣き泣き(なきなき)】
泣きながら。泣く泣く。

【泣く泣く(なくなく)】
泣きながら。
泣きたいほどの気持ちで。

【何故(なぜ)】
理由や原因などを尋ねたり自問したりするのに用いる語。どうして。どういうわけで。なにゆえ。

【何故か(なぜか)】
その理由がわからず、不審に思うさま。どういうわけか。そうとはっきり言えないが、なんとなく。

【何故に(なぜに)】
何が理由で。なぜ。どうして。

【何ぞや(なぞや)】
疑問の意を表す。どうして…なのか。なぜ…か。
反語の意を表す。どうして…なのか、そのようなことはない。

【何か無し(なにかなし)】
はっきりした原因・理由や目的もなくある事態が起こるさま。なんとなく。
何のかのということなく。あれこれ考えないで。とにかく。

【何せ(なにせ)】
「なにしろ」に同じ。なんせ。

【何迚(なにとて)】
どうして。なぜ。

【何だか(なんだか)】
原因・理由などがよくわからないさま。なぜか。何となく。なにやら。

【にふぶに】
にこにこするさま。

【にこり】
(多く「と」を伴って)にこやかにほほえむさま。にっこり。

【にたり】
声を立てずにうす気味悪く笑うさま。

【にやり】
(多く「と」を伴って)声をたてずに、意味ありげな笑いを顔に浮かべるさま。

【のほほん】
(「と」を伴って)何をするというのでなく、のんびりとしているさま。

【図らずも(はからずも)】
その結果を予想していなかったさま。思いがけなくも。突然に。

【びくり】
瞬間的に驚くさまを表す語。びっくり。

【びこびこ】
虚勢をはるさま。

【一思いに(ひとおもいに)】
あれこれ迷わずに、思い切った行動をとるさま。

【ほいやり】
やさしく、あるいはうれしそうにほほえむさま。にっこりと。

【呆け呆け・惚け惚け(ほけほけ)】
ぼうっとしているさま。ある事に心を奪われているさま。

【まじくじ】
しきりにまばたきするさま。また、いらいらするさま。

【真っ平(まっぴら)】
〔「まっぴら御免」の意から〕 全くいやであるさま。
ひたすら。ひらに。

【むかと】
「むかっと」に同じ。

【無性に(むしょうに)】
ある感覚・感情が理由もなくひどく高まって、抑えきれないさま。やみくもに。むやみやたらに。

【むやむや】
怒り・不満などで心が晴れないさま。もやもや。

【やっこらさ】
力を入れるとき、大儀(たいぎ)なことを行おうとするときなどに発する語。感動詞的にも用いる。

【やっと】
長い時間を要して、またはさまざまな障害を克服して、それが実現するさま。
余裕がなく、なんとか成り立っているさま。かろうじて。ようやく。
量が多いさま。たくさん。
ずっと。はるかに。

【やっとこ】
「やっと」の俗語的表現。かろうじて。

【緩り(ゆるり)】
くつろいでいるさま。らくに。
いそがず、ゆっくりしたさま。

【善くも(よくも)】
ひどい仕打ちに驚いたり非難したり、またあきれたりする気持ちを表す。よくまあ。よくぞ。

【縦ゑ(よしえ)】
ええよい。ままよ。よしや。

【よしなに】
よい具合になるように。よいように。適切に。改まった席などで用いる。

【悦んで(よろこんで)】
相手のことばを快く受け入れるさま。自分から進んで。快く。

【わくせき】
心がはやって落ち着かないさま。

【態っと(わざっと)】
わざわざ。わざと。
少しばかり。ほんの。わざと。

【破れて(われて)】
無理やりに。しいて。ぜひにも。